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簡易評価ボタンは社内コミュニケーションに必要か?

  • 2021年11月19日

加藤です。

 

数日前よりYouTubeにて低評価数が表示されなくなるという仕様変更がニュースとなりました。

ここのところ各SNSでそもそも低評価がつけられないようになったり、そもそも簡易評価ボタンを廃止したりと
慌ただしい動きが起こっております。

では、この簡易評価ボタンがなぜ廃止もしくは機能縮小となっていったのでしょうか?

SNSが一般に浸透したことで、誰もが世界に意見を発信できるという自由な言論環境が完成しつつある一報、SNSプラットフォームを起点とした誹謗中傷が社会問題となっているのまた事実です。

そんな流れの中でワンクリックで「よい」か「気に入らない」を表示できる世に言われる「いいねボタン」というものが、安易な気持ちで低評価(悪いね)という意思表示ができてしまうことも誹謗中傷の一因になっているのではないか?という意見が増えることで、各プラットフォームが対策を打ってきたというのが現時点だと考えられます。

さて、ここからが表題の件ですが、一般向けSNSプラットフォームから遅れて企業向けSNSプラットフォームというものも登場し、最近ではより洗練されたプロジェクト型のSNSプラットフォームともいうべきSlackやTeamsというサイロ型コミュニケーションプラットフォームが多くの企業で利用されるようになってきました。

当然それらのプラットフォームにも簡易評価ボタンの機能は存在するのですが、これは本当に企業内でのコミュニケーションに必要なものなのでしょうか?

管理サイドや推進サイドの視点で見れば、どんなコンテンツがよい評価をされているのか?誰の活動が支持されているのか?を数値でみることができるので、ついつい導入したくなるのですが、現場目線で見ればどうなのでしょう?

上司にはいいねを押さなければいけないや、嫌がらせで悪いねをたくさん押すというような一般向けSNSで起こっているようなことは企業内であっても当然発生すると考えられるわけです。

ここでどちらの視点でシステムの設定を行うか?が分岐点となりますが、私も社内コミュニケーション改革は10年を超えて携わっておりまして、一つの意見として言わせていただきますと、いいねボタンは企業内コミュニケーションにおいては多くの場面で必要ないと考えております。

理由は「従業員に余計な精神的な負担を増やさない」ことです。

いいねが増えることでモチベーションがあがることよりも、先に述べたような暗黙の義務感や悪い評価がついたときのストレスのほうが結果上回ってしまう場面を多く見てまいりました。
だいたいの企業様でボタンはあるがほぼ使ってないというのが現状かと認識しております。
※もちろんベンチャー企業などではなく日本型企業の場合とお考えください。

リモートワークなのでコミュニケーションの形がかわってきている昨今。
コミュニケーションプラットフォームでの意思疎通についても今一度見直してみてはいかがでしょうか?