Share

ファイルサーバーの憂鬱

  • 2021年11月25日

皆さんのファイルサーバーにはどんなファイルが保存されていますか?

まずはタイムスタンプ関連から

・最終更新日
・最終閲覧日
・作成日

など、アクセスした日付に関して。

FSRMなどでなんとなくの概要はわかりますが、実際はどんなタイムスタンプのファイルがどのぐらいあるのでしょう。

ファイルサーバー移行案件などで実際に調査してみると、

【最終更新日】

5年以上前:70%
3年以内:20%
半年以内:10%

【最終閲覧日】

5年以上前:50%
3年以内:30%
半年以内:20%

というパターンが多いです。 (ファイル数ベース)

そう、ファイルサーバー内の50%のファイルは5年以内に更新どころか閲覧もされていない。
いわゆるファイルサーバーの肥やしになっているわけです。

期間が限定されている移行プロジェクトでは、更新ファイルも肥やしファイルもほぼすべて新しいファイルサーバーに移行します。とてもじゃないけどファイルの精査にかける時間がないからですねー。
でもどこかのタイミングでファイルの精査をしないと、肥やしファイルは増える一方になります。

これを防ぐために生み出された運用があります。

それは、

”年度ごとでフォルダーを分ける”です。

新年度になるとファイルサーバーの上位階層に新年度名のフォルダーができます。
その年度はその新年度フォルダーの中を作業領域として使います。

では過去のファイルは?

それは旧年度のフォルダーから、利用者が必要なファイルを移行します。
そして旧年度フォルダーは新年度3ヶ月経過後ぐらいにバッサリ削除します。

なるほど、たしかにこの方式だと肥やしファイルは残りませんね。
ただ、利用者が必ず必要なファイルを移行するとは限らないので、何らかの救済措置や、利用者の理不尽な口撃に耐える強い心が必要です。

さて、あとよく問題になるのは「個人名フォルダー」です

ファイルサーバー内に「〇〇さんフォルダー」ってよく見かけますよね(笑)
こうしてしまうと本人専用のフォルダーのような位置づけになり、本人以外の人は使わなくなります。
そう、「共有」という目的が外れるわけですね。
さらにその本人が退職してしまい、誰だかわからないフォルダー名の中のExcelファイルを延々と使い続けているなんてこともあるあるですね。

あとPC移行時のバックアップ先としても個人フォルダーは使用されます。
PC移行のときにファイルサーバーに個人名フォルダー作り、一時バックアップ先としてPCのプロファイルフォルダごとコピー(まれにCドライブごと移す猛者も)。
そこから新しいPCにデータを戻せば、本来一時バックアップフォルダのお役御免なのですが、
「何かあるといけないからしばらく置いておこう」→”一時バックアップフォルダの存在を忘れる”
という現象がそこそこの頻度で発生します。
こうしてまたファイルサーバーに腐海が広がっていきます。

最後に、ファイルサーバーのストレージ量を部署ごとで割り振るというか奪い合いになってしまったときに留めておいてほしい言葉があります。それは、

「コモンズの悲劇」

実際にこの言葉をファイルサーバーの設計書に参考として掲載したことがあります(笑)

以上、ファイルサーバーにまつわる雑談でした。
あるあると思ってもらえたら嬉しいです。