数年前までは説明のパワポなんかで必ず解説していた”クラウド”という言葉。

いまではすっかり定着しましたね。
以前はクラウドの説明をよく発電機に例えて解説していました。

まだ電気が普及しはじめの頃、会社は発電機を購入し、自社の電力を賄っていました。
”大きな発電機の所有が会社規模を示す”なんて時代だったそうです。
会社にはその発電機をメンテナンスする技術者が常駐し、
一つの職業として、それなりのポジションを得ていました。
ですがいまはどうでしょう?
電気は発電所で集中して作られ、それを分配しています。
誰も発電機なんて所有していませんよね?
また電気代が掛かるからといって発電機を購入するという話も聞いたことがありません・・・・

なんて感じでクラウドを説明していました(笑)

クラウドという言葉が当たり前になった昨今、
オンサイトにあるサーバーなんかをクラウドに上げるという話はよく聞きますが、
これってある意味散らばっているサーバーをクラウドという場所に集約している事になります。

実はコンピューティングの歴史を見ると、この「集約」と逆の「分散」を繰り返しています。

古くはコンピュータ黎明期のスタンドアローンでの分散型からスタート。
そしてホストコンピュータの登場により、ホストコンピュータへ処理が集約されていきます。

そしてここからは皆さん記憶にあるかもしれませんが、
Windowsの台頭によるコンピュータの普及に伴い、再びスタンドアローン型の分散に向かい、
その後サーバー/クライアント型として再び処理が集約されていきます。

そして今はクラウドというさらに更に大きな器に処理が集約されていっています。

このあとはどうなるんでしょうね?

例えばクラウドに大きな障害が発生したりして、また分散に向かっていくのでしょうか?

何れにせよシステム構築時には、その時々に考えうる最適な実装をするしかないのですが、
こういったコンピューターが辿ってきた時代の流れなんかも頭の片隅に置いておくと
システム導入のときにまた違った視点が見えてくるかもしれません。