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仕事の最小単位

  • 2022年6月28日

会社には様々な人がいます。

そしてそれぞれ能力が違い、
できることが違うのが一般的ではないでしょうか。

例えば入社したての新入社員とベテラン社員、
当然業務遂行能力は違ってくるわけですが、
この”違い”というのは一体何でしょうか。

知識?人脈?処理能力?

いわゆる仕事ができる人とそうでない人の違いは
どこにあるのでしょうか?

その答えの一つは「判選択肢の数と判断基準」
かもしれません。

例えば、
「Aという商品を売る」
というタスクがあったとします。

ベテラン社員はA商品の特徴やニーズ、ターゲットを把握し、
それに適した営業活動をするでしょう。

しかし新人はどう売っていいかわかりません。
もしかしたら当てずっぽうで飛び込みや電話営業をかけまくるでしょうか。

これは新人に営業活動というタスクのフローが無い、
もしくは非常に単純なフローしかないということになります。

しかし、仕事を続けていくうちに、
いろいろなやり方が見えてきます。これが”選択肢が増える”という状態です。
そしてその選択肢が増えたら、
「Aの場合は〇〇」、「Bの場合は△△」と、
それぞれに判断基準という条件分岐が形成されます。

この選択肢の多さを「経験」、判断基準を「ノウハウ」という
言葉に置き換えて、世間では使います。

単純な電流のON/OFFのである2値信号の簡単な回路が、
その数が増えることによってパソコンと言われるように、
単純な”選択肢と判断基準”の膨大な蓄積が、”経験とノウハウ”なのです。

そして選択肢と判断基準という形で捉えると、
経験とノウハウは複製することが可能です。
もちろんデータベースとしての整理は必要ですが。

自分の選択肢や判断基準を自らフローチャートにすることは
通常は誰もやらないとは思いますが、
もし仕事のできる社員の選択肢と判断基準をフローチャート化できたなら、
それは会社にとって大きな財産になることでしょう。

そう考えると、
今までにない”選択肢”を生み出せることが、
「人間」というシステムの最大の特徴であり、
独自の能力なのかもしれません。