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恐怖は人を惹きつける(フェイクニュース)

  • 2022年7月8日

「フェイクニュース」という言葉をよく耳にするようになりました。

フェイクニュースとは、いわゆるデマや誤った情報のこと。
そしてその誤った情報はまるで事実のように伝搬されていきます。

近年頻発したフェイクニュースでいうと、やはりコロナ関連でしょうか。
・〇〇はコロナに効く
・ワクチンを接種すると〇〇になる
・コロナの影響で〇〇が△△になる
などなど、いろんなフェイクニュースが流れました。

フェイクニュースの媒体として最も多いのがSNSです。
特にTwitterは拡散スピードが早いため、フェイクニュースによる
影響が大きくなってしまいます。

ではフェイクニュースは何を目的として生まれ、拡散されていくのでしょうか。
ほとんどの人は嘘の情報を流そうとは思っていないですし、
嘘の情報を信用するつもりもありません。

フェイクニュースが生まれるとき、それは
「恐怖」と「情報がない」という2つの事象が重なったときです。

人は恐怖から目を背けることはできません。
それは命を守るための防衛本能と言ってもいいでしょう。
恐怖というセンサーが全く反応しなければ、
いとも簡単に危険にさらされることになります。

そしてその恐怖がに自分及ぼす影響を知るために、
恐怖の対象についての様々な情報を収集しようとします。
情報を知ることによって対策を立てようとするわけですね。

全ては生き残るための生き物としての本能です。

少しの情報でも無いよりはマシですし、
その情報が正しいかどうか検証する時間より、
まずは行動をする方が生存確率としては高かったのかもしれません。

このようにフェイクニュースが拡散されるのは、
生存本能に基づいている部分があるので、
意識していないと引っかかったり、より拡散してしまったり
する可能性が高いです。

”ネットで調べる”ということは、今や自分の望む(想定する)情報を集める。
に等しい状況です。

例えば「塩はしょっぱくない、甘いものだ」と思っている人が、
その真偽をネットで調べようとした場合、どうでしょうか。
”塩はしょっぱいぞ”という多数の情報の中に、”塩は甘い”という
ごく一部の情報が存在する可能性はあるでしょう。
このごく一部の情報を吸い出し、真偽の結論とするパターンは珍しくありません。
自分がそう思っているから、少しでも同じ意見があれば、
それはもう本人にとって”真実”として認識するには十分でしょう。
ネットは自分が好む情報が集まってきやすいです。

知らないことは怖いですし、知ることによって
恐怖を和らげることができますが、
それの情報が不正確であれば、自分だけでなく、
周りの人もリスクにさらされる事になります。

恐怖や不安を感じたときほど、
情報の判断は理論的に考えるようにしましょう。
そして「もしかしたらフェイクニュースかも」という可能性を
忘れないようにしましょう。