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情報の根拠

  • 2022年8月22日

お盆も終わり、ちょっと暑さが和らいだ感じですかね?
(まだ暑いですが)

今回は夏っぽい話題を一つ。

夏の代名詞といえば、ミンミン鳴くセミ。
このセミの寿命について面白い話があります。

セミの寿命って、どれぐらいだと教わりましたか?
おそらく、”幼虫である土の中で7年、孵化して地上に出たら7日”
という感じで覚えているのでないでしょうか。

実は2019年に判明した事実として、
”セミの成虫の寿命は1ヶ月ぐらいではないか”
ということがわかってきました。

この事実を突き止めたのは、岡山県の高校生。
きっかけは、体感として夏の間に見るセミの死骸が少ないことに気づき、
実際にセミを捕まえて、マーキングして調査。

計863匹を捕まえてわかったことが、
最も多いアブラゼミの個体別の生存確認期間が1ヶ月であったこと。

”セミの寿命は1週間”という誤った認識は、
いったいどこからきたのでしょうね。
さらにその誤った情報を正しいことのように
伝播されてきた事にもちょっと怖さを覚えます。

正確には、セミを捕まえて虫籠に入れて飼った場合の寿命は7日間、
自然環境下での寿命は1ヶ月という事なのですが、
一部の事象から、それを全体に適用して考えることの
危うさも現していますね。

いま私たちが正しいと思って行動している情報の
根拠は適切でしょうか?

根拠もわからず、言い伝えを守るように、
盲目的に既設の情報を信じ、タスクをこなしていませんか?

セミの寿命のように、普段の仕事にも、
”実際に調べてみたら違っていた”事柄が
潜んでいるかもしれません。