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pixivのその後(役員セクハラ案件)

  • 2022年8月30日

以前記事で紹介したpixiv社内での役員セクハラ案件。
その続報が発表されました。

前回公開した内容に従い、
・ハラスメント撲滅宣言
・ダイバーシティ&インクルージョン宣言
なるものを策定公開することにより、
再発防止に努めるというもの。

ではいったいどのような宣言となっているのでしょう?
再発防止となり得るのでしょうか?
ざっくり内容を見ていきたいと思います。

まずはハラスメント撲滅宣言から

【ハラスメント撲滅宣言】

適用対象
各ハラスメントの定義
推進体制
ハラスメント撲滅に向けた取り組み
・処分の厳格化
・人事評価への反映の明確化
・相談窓口の充実化
・事実関係の迅速な確認と適切な対応
・不利益な取扱いの禁止
・プライバシーと秘密の厳守
・再発防止措置の実施
・ハラスメント防止に関する取り組みの周知徹底や研修等の実施

pixiv

なるほど、
ではお次のダイバーシティ&インクルージョン宣言

【ダイバーシティ&インクルージョン宣言】

ダイバーシティの尊重
インクルージョンの推進
推進体制
タイバーシティ&インクルージョン推進の取り組み
・多様性の共生推進
・ジェンダー不均衡の是正

pixiv

共に内容としては良さげな感じです。
ただ、問題はどんなによい仕組みを作っても、
それが守られるかどうかです。

今回、セクハラを引き起こしたのは役員です。
例えばセクハラ行為をしたかどうか、
コンプライアンス委員会が当該の役員に直接確認できるのでしょうか。

例えば相談窓口を担当する組織でセクハラがあった場合、
訴えはちゃんと届くのでしょうか。

以前クルマの評論家が言った言葉で、
「レース場の空気は公道よりも綺麗でなければならない」
といったものがあります。

その道の専門やトップにいるならば、
その分野ではどこよりも進んでいなければいけないという意味です。

会社という組織が作ったルールであれば
会社のトップに行けば行くほど、ルールを理解し、
遵守しなければいけないはずだと。

でも実際はどうでしょう、
末端の人間ほどルールを守り、トップに行くほど
ルールを無視しているのではないでしょうか。

組織の中でどうコンプライアンスを守っていくか。
もしかしたらそれは直接的な利害関係はあるうちは
難しいのかもしれません。