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漏洩よりよっぽど安心?!データの誤削除

  • 2022年9月6日

情報漏洩のニュースが後を絶ちませんね。
漏洩したこと事態も問題ですが、
漏洩の公表と同時に、ほとんどの場合に記載される、
”現時点で流出情報を悪用したとみられる事案は確認されていません”
という文言にもイラッとしますね(笑)

悪用を確認するためのアクションなんかほぼ不可能なのにも関わらず、
情報漏洩の影響を少しでも少なく見せようとする、
企業側の姿勢が見て取れます。
情報漏洩から1年間ぐらい積極的に調査して、
”流出情報を悪用したとみられる事案は確認されていません”
というならまだ理解できますが、
それでも悪用のリスクが消えるわけではありません。

そんな情報漏洩事故が多い中、
ちょっと変わった情報事故(漏洩ではない)のニュースがありました。

愛知県にある物語コーポレーションという、
焼肉チェーンなどを運営する会社で、
保有していた顧客情報のデータが消えてしまった”という
事案が発生しました。

消えてしまった経緯ですが、
外部事業者が管理運営するサーバー(おそらくレンタルサーバー?)を
利用していましたが、その契約が2022年6月末に終了するということで、
異なる外部事業者のサーバーへ移行をしました。

契約終了前に無事移行が完了し、
新環境で稼働したところ、8/5になって
一部の顧客データが新環境に存在ないことが発覚。

確認したところ、
どうやら移行するデータに漏れがあったらしく、
移行されなかったデータは、6月末の旧環境の契約終了と共に
”消えてしまった”ということでした。

漏洩ではなく消失ですね(苦笑)
ただ、経緯から考えるに、移行出来かなかったデータが
悪用されることは考えにくいですし、
消えた原因も、”サーバーの契約期間が終了したため”と
単純明快です。

もちろん情報事故であることには変わりなく、
関係者の方々は苦労されたことでしょうが、
何でしょう、なんかある種の微笑ましさというか、清々しさというか(笑)

おそらくこの事案に悪意を感じないからでしょうか。
情報を盗み出そうとする悪意も、
何かルール違反をしたということも、
盗まれたことを隠蔽、歪曲しようとする悪意も、
感じないからかもしれません。

データ消失が漏洩よりもマシかどうかは言及しませんが、
漏洩した情報をどうこうしようとするより、
再収集などして顧客データを元に戻すことの方が、まだ現実的ですしね。

日々伝えられる情報関連の事故や事件。
せめてそこから、”ではどうするか?”という
ヒントが得られるようにしたいですね。