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取材対応の心構え 当日編

  • 2022年12月15日

広報担当者向けの事前準備編( https://expression.work/topic5466 )、
よくある質問編( https://expression.work/topic5834 )につづき、
今回は取材当日のポイントをご紹介します。

話すことに気を取られがちですが、大切なのは記者の話をよく聞き、
相手のリアクションをみながら臨機応変に対応することです。
緊張せず、リラックスして対応しましょう。


1.話したいことに夢中になりすぎず、質問に答えることを優先に!

自分の携わった商品やサービスのこととなると、
ついつい話したいことが次から次へと溢れてくると思いますが、
自分が話すことに夢中になりすぎないようにしましょう。

記者は記事の構想を持ったうえで、聞きたいことをまとめて取材に来ています。
まずは、記者の質問に丁寧に答えることを意識してください。
開発の裏話などが盛り上がることもありますが、その話を広げるのか、
元に戻すのか、聞き手の反応をみながらさりげなく軌道修正するのが広報担当者の役目です。
また、自社の言いたいことを膨らませられるタイミングがあればアシストすることも忘れずに。

2.話は簡潔にわかりやすく、社外の人にも伝わる言葉選びを

記者は社外の人であり、その分野の専門家ではないケースがほとんどです。
市場の状況や、サービスや商品について、
どれくらいの知識がある方かを想像しながら話をしましょう。
社内のメンバーとは、基礎知識や認識が全く違うことを忘れないでください。
専門用語などは避け、前提条件などからわかりやすく簡潔に話しましょう。
また、聞き手が話を理解できているか、様子をみながらすすめましょう。
引っかかる点があるようなら、都度話をとめて確認しながら進めるのが親切です。

3.資料やデモがあれば積極的に用意して

せっかく取材に来てくれたのですから、
体験してもらえるデモやモックがあればみてもらいましょう。
また、複雑な技術などについては、持ち帰ってもらえる資料や
記事に掲載できる図解があるとよろこばれます。

4.公開前の情報の取り扱いは事前に確認を

これから発表予定の内容や、売上、利用者数などについては、
どのように回答するのか事前に広報と相談しましょう。
たとえば、取材時には解禁前の情報だとしても、記事掲載時には発表後という案件もあるでしょう。
この場合、せっかく取材にきてくれた記者にそのことをお伝えしないのは失礼になりますので、
広報に対応を相談してください。
また、取材時に回答に困ることがあれば、焦らず広報担当者に任せましょう。

5.取材時の回答が間違っていたかも?と不安になったら

取材での回答が「誤解させてしまったかも」といった不安がある場合は、
広報担当者からフォローしてもらいましょう。
(良いことではありませんがやむをえない場合もありますよね)
あやふやな点は、なるべく早く正確な情報を伝える必要があります。
その際、サービス担当者から記者に直接連絡することはお勧めできません。
記者と信頼関係がある広報担当に任せてください。

取材前は不安を口にされる方も多いですが、
たいていの方が取材の場を楽しんでくれていたように思います。
様々な企業について勉強されている知識豊富な記者とのお話は勉強になりますし、
「この機能がないのは残念」「利用者は〇〇を望んでいる」という
記者からのフィードバックはとても参考になります。
逆に、「取材を受けなければよかった」という方はほとんどいないものです。
取材についての不安や疑問は、事前にとことん広報担当者にぶつけて、
当日は記者さんとの貴重なコミュニケーションを楽しんでください。
新しい視点やヒントを得られるかもしれません。


広報担当者は、記者からは「この人に依頼すれば満足な取材をコーディネートしてもらえる」
と思ってもらえるような、社内からは「この人がいてくれれば、安心して取材を受けられる」
と思ってもらえるようなきめ細かいフォローができると良いですね。